(23日、第106回全国高校野球選手権大会決勝 京都国際2ー1関東第一=延長十回タイブレーク)
2800人が入れる京都国際の三塁側アルプス席は、全校生徒や卒業生らで満員だった。西脇隆俊知事もかけつけた。
マネジャーの大山遥飛(はるき)さん(3年)は試合前のノックでボールボーイを務め、グラウンドに立った。「決勝だけど意識せずに」と選手たちを励ました。
滋賀県甲賀市出身。硬式野球のクラブチームにいた中学2年から「他人に喜んでもらえるのはうれしい」とマネジャーを始めた。京都国際にもマネジャーとして入った。
十回表、アルプス席はチャンステーマ「バファエール」が鳴りっぱなし。優勝が決まると部員たちは涙を流して抱き合った。
練習補助員でもある大山さんは閉会式後、グラウンドで選手たちと写真に納まった。「マネジャーになって好きなことに出会え、甲子園も優勝できました。うれしいです」。卒業後は、グラウンド整備の会社へ就職するという。(茶井祐輝)